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私的パリ生活について。徒然日記☆


by rena-7007
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ラトゥールな日。

今日は友人のmayaとその妹に会ってきました。
mayaはこれからヨーロッパを周遊するんだとか。
mayaは私の直接の友人ではなく、とても仲のいい従姉妹Nの友人。
Nから「面倒見てくれないか」と連絡が入り明日から月末までうちに滞在予定になったのです。

とりあえず私はmayaに会ったことがないので…顔合わせ。
ルーブルの逆さピラミッドに11時。
しかし、現れない。。。
迷子にでもなったかとこっちがそわそわ(;_;)
11時20分。携帯に連絡が入り、かくかくしかじかな理由があり遅れることに。
まだ来るまで時間がかかりそうだったので「ラトゥールを観に行こう!」と思い立ちルーブル美術館内部へ。

3階まで石階段を猛ダッシュ=3
勢いよく駆け上がっていったはいいけどこれがまた…遠い。。。
上がりきる頃には息切れてたょ( ̄m ̄;)



ラトゥールな日。_f0105434_22491827.jpg
本日のルーブル




先日ラトゥールについて色々知る機会があって、気になっていた画家の1人。
すっごく現物が見たいと思っていたところだった。
思い立って現物を見ることができるフランスの環境に感謝。

ラトゥールっていうのはGeorges de La Tour
17世紀フランスのバロックの画家です。
模作も多い画家で、戦禍を被ったり、災害などで失われた絵画も多く、ラトゥールの真作は世界に20枚ほどしかないといわれています。
主に蝋燭に照らし出された宗教画を多く残している画家。

だけどね、例外がこのルーブルとNYのメトロポリタン(メット)にあるのです。
女占い師(メット)といかさま師(ルーブル)がそれ。
この二つはその他多数の絵の傾向とは違い、明るい画面で構成されており、宗教画とは一線を画した題材の為、よく議論の的になっている作品。
もちろん彼の真作として美術館に所蔵、私達は目にしています。
でも、何故この2作品が描かれたのか、考えるだけでちょっとわくわくしてきませんか???


ラトゥールな日。_f0105434_2251274.jpg
大工の聖ヨセフ
これは教科書なんかにも載っている(はず)有名作品。

ラトゥールな日。_f0105434_2341134.jpg

拡大図。
手からの光の表現の才に秀でた作家ですね。
いかにも彼の光の描写は自然界に存在する物ではなく、精密に計算されたもの。



ラトゥールな日。_f0105434_2362053.jpg
この↑作品の他、マグダラのマリアの作品もありました。
写真は…とらなかった(´・ω・`)
マグダラのマリアはこのルーブルに所蔵されている作品の他にもありますが、
ルーブルのマグダラマリアは後期の作品だったと思います(要確認)
そしてそこに描かれている本と髑髏にも意味があって…
って、ダラダラと長くなってしまうので止めておきます☆
興味のある方はラトゥールの文献をご覧下さいね!!





って…



あれっ?!



いかさま師はっ・・・?



見あたらないよ(°°;))。。オロオロッ。。・・((;°°)




「貸し出し中」




がびぃ〜〜〜〜ん(┬┬ω┬┬)




と、maya達が到着。
mayaの妹はルーブル。私はmayaを連れてオペラ座までお散歩。
再び落ち合いオランジュリー美術館へ。


なんと、すごい事実が発覚したの。
オランジュリーでラトゥールの回顧展をやっていると!!!
なんとタイムリーな!!!!!!!

長い歴史の闇に埋もれていた彼の作品を世に示し、その評価を上げるに大きく貢献したのが1934年オランジュリーで開催されたラトゥール展。
それを2006年に再びやろうという意欲的な回顧展です。

今回は1934年と2006年現在の二つのアーティスト名・タイトルが書かれていました。
この間に色々研究も進んだんですね。
とても興味深い、いい企画展だった。きて良かった〜( ̄∇ ̄)
いかさま師も見られたし、NYメトロポリタン所蔵の「女占い師」はなかったものの、各国のラトゥール作品が見られた。
「イレーヌに介抱される聖セバスティアヌス」が見られたことは大収穫!



ラトゥールな日。_f0105434_23435510.jpg

ラトゥールな日。_f0105434_234613.jpg

ここオランジュリーには、モネが人生の最期に全霊を注いだ「睡蓮」連作があります。
下の写真のような絵が1部屋4枚。2部屋あります。
すごいです。
部屋は明るく、とても心地のいい空間。


6年間という改装を終えて去年の春に再オープン。
何をダラダラと…さすがフランス人。
と、思ったら2003年に16世紀の遺跡が出てきてしまったためらしい。
す、すごいなぁ^^;

ルノワール、モディリアーニ、セザンヌなど、有名画家の良い作品が揃っています。
今日はラトゥールに魅せられた一日でした。

いいね、芸術の冬ですね(≧ω≦)b
みんな、美術館へ足を運びましょう!!!!



*Musée de l'Orangerie*
オランジュリー美術館
開館時間 火曜を除く毎日開館(5月1日、12月25日を除く)
個人見学: 12:30 〜 19:00(金曜:21:00まで)
メトロ: 1番線、8番線、12番線、Concorde駅
バス:路線24、42、52、72、73、84、94。Concorde駅
入場料 普通料金: 6.5ユーロ、4.5ユーロ、特別1.2ユーロが加算。


公式HP
http://www.musee-orangerie.fr/(仏)
PDFファイルで日本語で情報を得ることができます。
by rena-7007 | 2007-02-24 22:00 | アート(l'art)